紙のテストをコンピュータ化したもの(素点方式、偏差値方式)が第1世代。上記の項目応答理論に基づく適応型テストが第2世代。それらに続く第3世代として、現在、英検Jr.など「連続測定型」と呼ばれるテストの研究が進んでいます。それは、従来のテストが測定にとどまるものであったのに対し、学習支援にまで踏み込んでいることが特徴です。
「完全習得地図(mastery map)」と呼ばれる、ある単元において習得すべき事項が系統立てて記述されているマップに基づき、テストをしながら、未習得な部分が検知された部分の追試や独習を行うことで、測定がそのまま効率的な学習につながることを目指しています。
JIEMでは、CASEC-GTSやCASEC-WTなどにおいて、第4世代のAIの技術開発も現在行っています。
テストと言えば、受験戦争、学歴競争に代表される「選別」「相対評価」の道具である時代がありました。もちろん選別や合否判定のためのテストも有用ではあるのですが、より「個別能力育成」や「授業改善」のためのテストが求められてきています。
受験者ひとりひとりが成長するために、実力を正しく把握するためのメジャーとしてのテスト。
テストで悪い点を取ることは悪いことや恥ずかしいことではなく、自分の弱点を正確に把握するためのポジティブなアクションなのだとみなさんが思う日も近いかもしれません。